かんたん!本格! 測定器を使った野菜づくり入門 かんたん!本格! 測定器を使った野菜づくり入門

水をたっぷりあげておけば作物は育つ。といった間違った観念を持ってはいませんか? 確かに水分は作物の成長のうえでとても大切ですが、必要以上にやりすぎると、かえって、腐ってしまったり、虫が発生してしまったなんていう失敗がおこってしまします。 逆に、十分に水をやっておらず、成長が思うように進まず、せっかくの野菜たちが枯れてしまった。という残念な結果は避けたいかぎりです。 そこで、野菜の成長に重要な水分量を測り、必要な分だけ足してあげれば、野菜の健康状態が良好に保たれ、元気な野菜を収穫できるのです。
“よい水分環境づくりで
元気な野菜づくり!”
水分計の使い方
水分計写真
テンションメーター
DM-8の使い方
土壌の水分状態をあらわしたpF値を参考に作物に適した潅水時期がわかります。
STEP1
棒部のゴム栓を取り、筒の中いっぱいに水を入れ、栓を閉めます。
STEP2
先端の陶器の部分が作物の根の近くにくるように
土壌に埋設します。
STEP3
1分ほどして、数値が安定したら読み取ります。
STEP4
水分の適正範囲を、赤(乾燥)緑(適正)黄(過多)と色分けしてありますので、潅水時期の目安とします。常設して計測します。
水分計の使い方の写真
主な作物の適切水分値(pF値)
土の中の水には、植物が利用できるものと出来ないものとがあります。土といろいろな力で結びついているため、同じ量でも、ある土壌では適度であっても、別の土壌ではたりないことがあります。
土質によっては水分の保持形態が違うからです。土の水の量ではなく、土の水分状態をあらわしたものがpF値です。
作物名 前期 中期 後期 潅水の留意点
トマト 2.5 1.8-2.5 多肥栽培では多潅水がよいが、多すぎると過繁茂、空胴果、スジグサレ果が多発するので、要注意。小水分で、萎凋するようではシリグサレ果が出やすい。
キュウリ 2.5 1.7-2.3 前期の収穫開始まで少水分、後期は多水分がよい。収穫期は潅水回数を増やす。
ピーマン 1.5-2.0  
ナス 1.5-2.0 少水分は根系が深くまで多くなるが、すぎると果実の光沢を失う。
ホウレンソウ 2.3 2.3 発芽後は畝間潅水で、葉を濡らさない。
アスパラガス 1.8-2.2 強い乾燥を受けると若茎の発生が止まる。多潅水では穂先の開きが大きい。
イチゴ 2.5 1.5-2.0 1.8-2.5 収穫期には水分不足にならない程度の少水分管理で、灰色カビ病などの発生を防止する。高設栽培はpF1.5
キャベツ 2.0 2.3 2.5 定植前後(2~3回)の潅水で活着良し。
レタス 2.0 2.3 マルチ下の潅水がよい。
ハクサイ 2.0 2.5 2.5  
ネギ 2.3 2.5 多潅水は軟腐病などの病害を助成する。
サトイモ 2.0 2.0 2.3 培土は根を痛めぬよう潅水後に行う。
ショウガ 2.0 2.3 2.3 根が浅く貧弱なので、潅水効果大。
ダイコン 2.3 2.5  
ニンジン 2.3 2.5 4~7葉期の潅水効果大。
初心者にも使いやすい
オススメ水分計
それでもやっぱりちょっと心配。という方のために、初心者でも使いやすい、竹村電機製作所オススメの3点をご紹介。
かんたん操作
ExpertCTS 写真
テンションメーター
DM-8
作物の根の深さまで埋めます。常設して使います。指針が赤のエリアまで上がったら灌水のタイミングです。
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作物に合わせて
CM-20 写真
テンションメーターメロン用
DM-8M
測定範囲がpF2.9まで、収穫直前に水切りして糖度を上げる作物に。
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本格派
CM-53 写真
土壌水分測定器
DM-18R
センサーを試料に差し込むだけ、瞬時に測れ ます。種まき床やポット苗にも最適です。インターフェースで検量線も自動に作れます。
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